お金を借りる方法の1つに、クレジットカードのキャッシング枠を利用する方法があります。
クレジットカードのキャッシングは、カードローンのようなものです。
キャッシング枠に限度額が決められていて、限度額までの範囲ならなんどでも自由に借入れと返済ができるようになっています。
カードローンとの違いは、ローン専用のカードが発行されるわけではないという点です。
クレジットカード以外に新たなカードができるわけではありませんので、借入れしていることが周囲に分かりにくいのも特長です。
基本的な返済方式がリボ払いになっている点は、カードローンと同じです。
クレジットカードを使った借入れの基本的な情報をまとめてありますので、しっかりと確認しておくようにしましょう。
クレジットカードのキャッシングとは?
クレジットカードによるキャッシングは、簡単にいうとお金を借りるということです。
お金の使いみちについては、事業を目的としたものでなければ、どんなことに使っても構いません。
ただし、借りることができるのは、審査で決まった限度額までに制限されます。
クレジットカードのキャッシングの特徴は、貸金業法の規制を受けている点にあります。
年収の3分の1までという総量規制があり、提携ATMを利用する場合に一定の手数料が発生します。
また、クレジットカードでキャッシングをすると、法律の規定に基づいて明細書が郵送されます。
明細書の郵送物をなしにできるかどうかは、クレジットカード会社ごとの方針によります。
クレジットカードでお金を借りるメリットは、周囲に借入れしていることが分かりにくいことです。
家族や職場に知られたくない場合でも、万が一、電話や郵送物があったとしてもクレジットカード会社からならあやしいと思われないからです。
クレジットカードにキャッシング枠がないと借りれない!?
クレジットカードのキャッシング枠でお金を借りるには、クレジットカードにキャシング機能があることが前提です。
クレジット機能しかないカードでは、お金を借りることができません。
またキャッシングの機能があったとしても、枠が設定されていなければ、別途、キャッシングの申込みをしてからの借入れとなります。
キャッシング枠はショッピング枠に含まれる!?
「キャッシング枠がショッピング枠に含まれるか?」という問題ですが、キャッシング枠とショッピング枠は、そもそも別のものです。
例えば、一枚のクレジットカードがあったとして、ショッピング枠が30万円、キャッシング枠が10万円だったとします。
この場合、クレジットカードとして買い物をする場合は、30万円が上限になるという意味です。
キャッシング枠でお金を借りるときは、10万円を上限にお金を受け取れるという意味になります。
つまり、キャッシング枠がショッピング枠に含まれるかどうかは、考える必要がありません。
キャシング枠は、キャッシングを利用するときの限度額であり、ショッピング枠は、買い物するときに使う場合の限度額のことです。
キャッシング枠とショッピング枠の合計でいくら借りられるか、ということではありませんので混同しないようにしてください。
キャッシング枠は後からでも設定できる
基本的にクレジットカードのキャッシング枠は、契約をした後からでも追加で設定できるものです。
最初はショッピングだけの利用だったとしても、後からキャッシングの機能を追加できるという意味です。
キャッシング枠を後から設定することのメリットは、手続きが非常に簡単なことです。
カードローンの申込みのような手続きは必要なく、コールセンターに電話を入れたり、クレジットカード会社のホームページで申込みをすれば、すぐに審査をしてもらえます。
ただし、キャッシング枠の申込みをしたら、必ずお金が借りられるようになるわけではありません。
これまでのクレジットカードの利用履歴に問題がなく、別会社のローンの返済に遅れがないことも前提となります。
キャッシング枠が少なくても増額できる?
キャッシングの枠が少ないときに、増額できるかどうかは、審査を受けてみないと分かりません。
クレジットカードのキャッシング枠の増額審査でも、一定のリスクがあるのは、カードローンと同じです。
増額の審査を受けた結果、増額が認められなかったり、かえってキャッシング枠が少なくなったりすることもあります。
別会社のローンの状況によっては、最悪、クレジットカードのショッピングの利用もできなくなることがあります。
キャッシング枠の増額については、希望を伝えるかどうかを慎重に判断しなければいけません。
減額やカードの利用停止が心配なときは、別会社のキャッシングに申込みをすることも検討することになります。
クレジットカードでお金を借りる流れ
クレジットカードでお金を借りるときの流れを説明します。
基本的には、カードローンの使い方と同じですが、提携ATMが豊富かどうかで利便性が異なってきます。
また、キャッシングしたお金の返済については、基本的には、銀行の口座からの引落しになっていることが多くなります。
コンビニなどのATMでキャッシングする方法
クレジットカードがコンビニに設置されているATMと提携していれば、コンビニのATMを使ってキャッシングができます。
クレジットカードをコンビニATMに挿入すれば、あとは、画面の案内にしたがって必要な金額を入金するだけでお金を受け取れます。
注意する点は、クレジットカードによっては、コンビニATMと提携していないことがあることです。
コンビニATMと提携していなければ、登録している金融機関の口座に振込んでもらうしか方法がありません。
提携しているATMについては、クレジットカード会社の公式サイトで確認できるはずです。
クレジットカードのブランド名で検索をして、提携ATMについて調べてみてください。
なお、コンビニATMでキャッシングができた場合でも、取引ごとに108円(または216円)の手数料が発生します。
手数料の負担が気になる場合は、振込キャッシングの手続きをするようにしましょう。
返済方法は1回払いかリボ払いを選択
クレジットカードでキャッシングした後の返済は、1回払いかリボ払いを選択して行います。
リボ払いというのは、正確にはリボルビング返済方式のことです。
リボルビング返済方式は、簡単にいうと借入残高が多ければ返済額も多くなり、逆に残高が少なくなると返済額も少なくなる返済の仕方です。
一見、当たり前のように感じるかもしれませんが、毎月、一定の金額を返済していく方式と比較すると、非常に返済期間が長くなり、利息の支払いも膨らみます。
10万円のキャッシングでも2年以上かけて返済することになるケースもあるので注意しなければいけません。
毎月の返済額は、自分で決めて、それに基づいて返済していくのがキャッシングの基本です。
追加返済や一括返済がしにくいようなら、クレジットカードによるキャッシングではなく、カードローンなどを利用した方がまだ安全です。
クレジットカードで借りたお金はどうやって返済するの?
クレジットカードでキャッシングしたお金は、基本的には、銀行口座からの引き落としで返済します。
ただし、クレジットカードによっては、口座振替による返済額が最小返済額になっていて、追加返済は別途しなければならないケースもあります。
繰り上げ返済がしやすいことを確認してからキャッシングをした方が良いでしょう。
返済が遅れたらどうなる?
クレジットカードでキャッシングしたものの、その後の返済で遅れてしまうと大変なことになります。
まず、クレジットカードのショッピングとキャッシングの両方の機能が使えなくなることは覚悟してください。
約束どおりにお金を返済しないのですから、これ以上キャッシングをさせたり、カードで買い物をさせたりすると危険だと判断されるからです。
また、信用情報機関に延滞の情報が登録されてしまい、新たな借金をすることができなくなります。
携帯電話の機種変更が必要なときも現金で一括払いでないと買えなくなってしまいます。
さらに、自宅に督促状が郵送されてしまい、家族にお金を借りたことがバレてしまいます。
約束どおりの返済ができなければ、家族に迷惑をかけてしまうことにもなりかねません。
繰り上げ返済の方法は?
クレジットカードのキャッシングにおける繰上返済は、クレジットカード会社ごとに方法が違います。
コンビニATMなどと提携しているクレジットカードなら、コンビニATMで繰上返済の手続きができます。
しかし、提携ATMが少ない場合は、銀行振込によって繰り上げ返済をしなければならないこともあります。
繰上返済をするたびに振込手数料が発生してしまうと、非常に大きな負担となってしまいます。
繰上返済に面倒な手続きをすることになるクレジットカードでは、キャシングをしない方が良いと思います。
クレジットカードのキャッシング枠を解約して、カードローンなどの繰上返済がしやすいサービスでお金を借りた方が安全です。
万が一、約定返済額だけの返済しかしない場合は、返済期間が非常に長くなり、金利の負担も大きくなってしまうので注意するようにして下さい。
キャッシング枠でお金を借りると利息はどれくらいかかる?
一般的なクレジットカードのキャシングでは、金利が年率15.0%~18.0%程度に設定されていることが多くなります。
例えば、年率18.0%の金利で30万円のキャッシングをした場合、30日間で発生する利息の金額は、次のように計算されます。
30万円×0.180×30÷365=4,437円
この利息を高いと感じるかどうかは人それぞれですが、長期間にわたる返済になると負担が大きくなってしまいます。
クレジットカードによっては、リボ払いで返済する方を対象に金利の優遇措置がある場合もありますが、少ない金額を借入れして、短期間で返済してしまった方がお得です。
利息の計算については、クレジットカード会社やカードローンの会社の公式サイトにある返済シミュレーションで簡単に計算できます。
金利の負担や返済期間も分かるようになりますので、お金を借りるときは、必ず返済シミュレーションを使って計画を立てるようにしましょう。
海外旅行時に便利なクレカのキャッシング
海外旅行の際に利用できるキャッシングのことを「海外キャッシュサービス」や「海外キャッシング」という言い方をします。
海外キャッシングというのは、クレジットカードを利用して、海外にあるATMを使ったお金を借りる方法のことです。
現地通貨に両替するサービスよりも手数料がお得になる場合があるので、海外旅行に行く方は、海外キャッシングについても理解しておくようにしましょう。
海外キャッシングのメリット
海外キャッシングには、いくつかのメリットがあります。
ここでは、海外キャッシングの3つのメリットについて紹介します。
・国外で現金の引き出しができる
海外キャッシングの最大のメリットは、海外で現金の引き出しができる点にあります。
海外の銀行に口座がある方は少ないと思いますので、お金が必要になったときに現金をすぐに用意できることは、思っている以上に便利に感じます。
現金を用意することができない状況だと、クレジットカードで支払えるお店しか利用できないことになってしまいます。
・為替レートでお得になるケースもある
海外キャッシングでは、お金を借りるときと返済するときに時間差が生じるのが一般的です。
為替レートの変動によっては、為替利益が発生することもあります。
為替レートの動き方によっては、金利や両替手数料を上回る利益になることもあるので、為替の動きにも注目するようにしましょう。
・こまめに引き出しすれば海外では安全
訪れる国によっては、非常に治安が悪いということもあると思います。
治安が悪い国では、多額の現金を持ち歩くことは、非常に危険です。
海外キャッシングで必要なお金を少しずつ引き出すようにすれば、強盗や盗難にあう危険性も少なくなります。
海外で使うならどのクレジットカードがおすすめ?
海外旅行に行くなら、三井住友カードの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
三井住友カードは、「VISA」あるいは「Plus」というマークがついたATMなら、世界中どこでもクレジットカードが使えます。
三井住友カードには、「デビュープラス」や「クラシックカード/クラシックカードA」、「アミティエカード」など、クレジットカードの種類も豊富に用意されています。
興味のある方は、三井住友カードの公式サイトでクレジットカードの特徴について確認してみてはいかがでしょうか。
クレジットカードとカードローンのキャッシングでお得なのは?
クレジットカードとカードローンのキャシングを一概に比較することはできません。
ただし、追加返済や一括返済がしにくいクレジットカードは、カードローンよりも危険性が高いと考えられます。
繰上返済などがしにくいと、いつの間にか約定返済額だけの返済になってしまい、返済期間が非常に長くなってしまうことがあるからです。
逆に、カードローンでお金を借りる場合は、新たな申込みをしなければならない人が多いと思います。
カードローンの審査に不安を感じたり、家族に内緒にできるか不安になる人もいると思いますので、自分に合った方を選んでみてはいかがでしょうか。